046 銅の仕事

2011年04月06日 カテゴリ 未分類 投稿者 hitin metals 佐藤江利子

空気はまだ冷たく感じる日もありますが、昼間は大分暖かくなってきました。

影の色も濃くなってきたし、春を感じますね。

先月起きた東日本大震災では、沢山の方が被災されました。

お亡くなりになった方、被害を受けた方は、未だ数えきれない程に多数いらっしゃいます。

ご冥福をお祈りすると共に、非力ではありますが、自分に出来ることで被災者のみなさんの応援が出来ればと思っています。

先日、渋谷に新しく出来るお店の、お手洗いに設置する手荒いのボールを制作しました。

宮下公園の交差点から少し原宿よりの路地を入った所にあるフレンチのお店、ビストロ「リベルタン」。

もう開店間近だったのですが、銅の手荒いボールを設置したく、色々と探されたようですが現行品で良いものがなく、ご注文を頂きました。

納品まで時間もなく、今回は手絞りで緊急制作。

回転体のシンプルな形ですが、地金取りは定尺サイズいっぱいのφ365。

私が絞るにしては、久しぶりにかなり大きいサイズです。

しかも割と深い。。。

最初に浅い皿状に打ち出す、「ぼか出し」から始めます。

時間もないので、この段階から出せるだけ出していきます。

なるべく地金を傷めないようにと思いつつ。

ある程度皿状になったら、当て金を使って絞っていきます。

仕上がり寸法の内径はφ230程度。深さは120ぐらいまで上げる予定ですが、なにしろ地金が大きいので、絞り込むのが大変です。

φ365ってそんなに大きいサイズなのか?と思う方もいると思います。

いいえ、大したことなく仕事する方もいます。

それは、大柄で手の大きい人。

私は背が低く小柄だということがひとつ、大きいサイズの絞りに向かないことなのですが、この場合一番の要因は手が小さいことです。

絞りは、平らな板を器型やつぼ型などに変形させていくことです。

地金を延ばしたり縮めたりするのは、かなりの力仕事。

器型の口の方になると、金属を寄せ集めて押し込んでいかなければなりません。

そこで、手が小さいことが問題になります。

手が小さいと、地金が固定出来ません。

押し込む相手を固定出来なければ、いくら叩いても力が逃げてしまうというわけです。

なので私は、絞りの時は大抵、膝を使います。

地金を両膝の内側で固定して、叩き込むのです。

これは割とうまく地金を操れる方法なのですが、力がうまく逃げないので、2~3回絞った時点でもう膝の内側は痣だらけ。

あとは痛みと共に勢いで絞っていくというのが、いつもの流れなのです。。

細かい仕事の時は小さな手を重宝しているのですが、絞りをする時はいつでも、「もっと手が大きければなぁ」と小さな手を恨みます。

とは言え、そう嘆いてばかりもいられないので、膝なり何なり使って、ちゃんと仕事します笑。

さて、大体の絞りが出来たら、淵を折り返して形を整え完成。

お店の方は、自然に緑青がふくようにしたいとのことだったので、仕上げは硫化に蜜蝋コートを施しました。

そのまま地を出せばすぐに緑青はふいてきますが、良い味になるには何でも時間がかかるもの。

地金そのままで使い出すと、最初ははっきり言って汚らしいと思われても仕方ない

風貌になってしまいます。

硫化に蜜蝋コートをしても、どちらも伝統的な自然な仕上がりになるので、塗装のように頑丈ではありません。使っていくうちに少しずつ取れていきます。

その取れた所に緑青がふいて、少しずつ色味が増して変化していく方が良い雰囲気が出ますし、見る側も馴染んでいけると思います。

オープンしたお店は電球の明かりが優しい、落ち着ける場所に仕上がっていました。

パリの粗野なトイレをイメージしたというコンクリート壁の空間にすっかり馴染んでいる銅の手洗い。

紫村シェフにも喜んで頂き、嬉しいです。

私の膝も報われました!

Libertin(リベルタン)渋谷区渋谷1-22-6 Tel03-6418-4885

そして今月、4月の12日〜17日、下北沢のシマシマヤトーキョーさんにて行われる「緑と日々」展にて、アクセサリーの展示販売をします。

シマシマヤさんは、昨年暮れよりテーブルウェアを置いて頂いているお店です。

店主のヒロミさんは、素材感を大切に思って下さっている方で、お店に並んでいる食器は素朴な美しさを持っています。

「男の人がやっているお店かと思った」

と良く言われるようで、確かに、丸みや曲線や細さというより、しっかりと存在感のあるものが多いよう。

私は、ヒロミさんのしっかりしたもの選びが垣間みれて、とても心地よく感じます。

「緑と日々」展は、インテリアグリーンの提案をされているミワタさんの作品展。

期間中、アルミのフックやクリップなどを制作しているojiko wire works(森永よし子)さん、お菓子を制作している寅印菓子屋さんと共に、私のアクセサリーも展示させて頂くことになりました。

グリーンの植え込みを、器選びから行っているミワタさん、実は私が勤めていたTIME&STYLEの先輩です。

お店の店長をやりながら、グリーンの担当もしており、当時からみんなを引っ張っていってくれる頼もしい人でした。

特に緑の知識や愛情は素晴らしく、見ていてくつろげるようなインドアグリーンを、今回も提案して頂けそうです。

緑の育て方は何でも教えてもらえるので、初めての方や自信のない方でも安心して家で楽しめますよ。

やっと暖かくなってくるいい陽気、是非下北沢に遊びにいらしてください!!

お待ちしております。

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店名  :暮らしの道具店 シマシマヤトーキョー

住所  :〒155-0032

東京都世田谷区代沢2-29-3 クリエシモキタ2F

アクセス:小田急線・京王井の頭線 下北沢駅南口より徒歩3分

TEL/FAX :03-3410-1100

営業時間:12:00-19:00

定休日 :毎週月曜日

HP   :www.shimashima-ya.com

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