038鋼材その24 溶射
2013年1月12日 井口産業 井口隆一郎
みなさま
明けましておめでとうございます
本年も宜しくお願い致します。
アッと言う間の2013年です。
良い幕開けはされましたでしょうか?
今年もきっと良い年になると思いますのでがんばっていきましょう。
そういえば、今年は平成25年なのにほとんど使っているのを聞いていない気がします。
さて、本題です。
昨年末に以前より気になっていた加工の工場に伺う事が出来たのでご紹介したいと思います。
屋外彫刻や建築装飾などに仕上げとしてよく使われていたので名前は知っていましたが
どういったものなのかという事は全く理解していませんでした。
溶射はその名の通り、溶かして吹きつける加工になります。
基材の表面を吹き付けた材質に変える加工で、防錆を重視する場合は錆びにくい材料を
硬度が必要な時にはかたい材料を溶射することで条件を達成します。
防錆で考えると鍍金も検討に入りますが、素材が薄かったり複雑な形状をしている場合は溶射が適しているといえます。
熱で溶かせるものは何でも吹きつけてしまうそうで、近年ではその種類も増えているようです。
主に金属を溶射することで被覆させますが、セラミックなども溶射が出来るようになって用途も増えてきているとの事でした。
工程としては
下地調整としてのブラスト処理と溶射処理に分けられます。
やはり食い付きが重要ですので入念なブラストが施されていました。
上の写真は一瞬ブラストを当てただけですがかなりの範囲が研磨されていました。
かなり砂まみれにもなりましたが、、、。
こちらではブラスト用に大きな部屋があり、今までのブラスト加工のイメージを覆されました。
かなりの迫力です。
その後溶射工程を経て完成します。
材料をプロパンガスなどの燃焼炎(フレーム)で溶融させて吹き付けるフレーム溶射といわれる方式
基材の温度を上げることなく施工できる特徴がある。
何となくSFに出て来るレーザーガンを思わせるフォルムに欲しくなってしまいました。
溶射材料は線材になっているモノが多いようです。
この状態ですでに金属が混合されていたりします。
材料を2本繰りだしてアーク放電させることで溶融させるアーク溶射と言われる方式
フレーム方式に比べ噴出の量が多くて溶融温度が高い為に密着性が良い。
反面、基材への温度による影響があったり通電材料でないと施工できない。
溶射後はブラストと変わらないぐらいのエンボスが出ます。
その後に研磨を経て塗装仕上げなどする事もあるようです。
現場施工も可能との事でデカ物志向のわたくしとしては、今後もお世話になれればと思っています。
今回は、太陽メタリコン株式会社様に取材協力頂きました。
ありがとうございました。
今月の鋼材相場
上げ
円安による輸入材料価格の上昇に反応したスクラップ値上げ傾向でメーカー値上げ引き続き
多少の荷動きと相まった先高感が市中相場に影響してきた状況
加工納期も伸びてきていることからある程度の期待感は出てきている


溶射萌え〜
使ってみたいな
下地用のサンドブラストも、なんかスゴいな。
燃え萌えです。
サンドブラストしている姿は消防隊員でした。
おぉぉぉぉっ ! 溶射っ !
いくでしょうっ!
あからさまに清水さん好みですね。
外部のアートワークには間違いありません。
キレイすねー!!!
ウチのキャビネットに使ったら。。
また違った装いに。
ビーズブラストなんかしたら高級感がもっと出るかもです。
小物にもできるんですかね。
とても興味のある加工方法ですね。
あまりに小さいモノは難しそうですね。
表面の材質を変えるというよりそのものの材質を
替えてしまった方が早いかもしれないですし、、、。
両手ぐらいの大きさのモノはやってくれるみたいです。
溶射って熱いんですか??
初めて知りました。
隊長!勉強になります!
小川隊員!
コメントありがとうございます!!
アーク溶射はかなりの高温になる模様です。
フレーム溶射は距離や設定などでかなり付着時に
低温に持って行くことが出来るとの事。
いずれにせよ、触ってませんが溶かす時点で熱いと思われます。