018ふたつのタイル工場

2010年10月14日 KNUT ceramic studio 小川由利子

今年の夏、最高気温を記録し話題となった多治見市。
ここはタイルの町でもあります。
7月のコラムではタイルの原料工場をご紹介させて頂きました。
その丸美陶料(株)さんが案内して下さった2つのタイル工場をご紹介いたします。

立風製陶(株)さんは多治見駅から車で10分位の所にありました。
大きくてきれいな工場。外国みたいです。最新技術が導入されここで作られたタイルは日本国内は勿論、海外へも輸出されています。

質感も色も様々です。お風呂やキッチン用のきれいな色のタイル、かっこいい外壁用タイル。沢山あるのですね。
やきものならではの風合いを生かし、耐久性安全性をもったタイル。それが立風製陶(株)さんが自信を持って作るタイルです。
私の工房も焼成時には窯の周りが100度位になるので壁にはタイルを使っています。

立風製陶さんはもともと徳利などの食器を作る窯元として創業しました。
その後輸出用食器などその時代にあった陶磁器製品を製造し、現在のタイル製造へと至ります。


ではタイルの製造をご案内します。

まずは丸美陶料で製粉された粉末を金型に入れ600tの圧力をかけ成形します。

←これが金型です。

成形したタイルはきれいに並んで運ばれます。

次にタイルに釉薬を掛けます。

←施釉撹拌機

エアースプレーから釉薬が噴射します。私の口吹きとは大違いです。

施釉が終わったタイルは、乾燥炉の中で半日かけて乾燥させます。

そしてサヤ(耐熱性の箱)に詰められ台車に積まれ、大きなトンネル状の窯で20時間かけて焼かれます。

←これがトンネル窯です。長~~~い!

その後不良品などの検査、タイルを整列させユニット加工を施します。

最後にもう一度人の目による検査を通り完成です。

こちらで製造するタイルは、陶磁器業界内で発生する産業廃棄物を粉砕しタイルに混入(58%の坏土が含まれている)することで産業廃棄物は100%リサイクルが可能となっています。
少なくなった資源を循環させて生産しています。

いつまでも人が心地よく暮らしていけるように、と考え作り出されているのですね。


そして紹介したいもう1つのタイル工場は(有)丸仙化学工業所(寿山窯)さんです。

こちらでは湿式タイルや器の生産をしています。


湿式タイルとは水分を多く含んだ粘土の状態から作りだす方法です。
私たちが器を作る方法と同じですね。乾式に比べ、手作り感があって自然の土や釉薬の表情が出ています。

現在は8割がタイルの生産残り2割が器の生産となっているそうです。
日本らしい温かく味のあるタイルは懐かしい雰囲気の工場で作られていました。

まずはフレットミルという機械で原料をすりつぶします。2トンの原料を1時間かけてすりつぶす事で角が取れ口当たりの良い器ができるそうです。
土は土練機(土を均一に混ぜ合わす機械)を通り、出てきた時にはその形になっています。油と灯油を混ぜたものを垂らすことで土同士がくっつかずにキレイに仕上がります。

こちらは食器。灰皿は居酒屋さんなど多くの所へ卸しています。

そして乾燥後、釉薬をスプレーしサヤに入ります。

←黙々と慣れた手つきで作業をする方々。

←これもまたすごい量です。

窯は同じくトンネル式のものが用いられていました。タイルは台車にのせられ窯へと運ばれます。

←こちらの窯はレンガ作りでトンネルらしい形をしていました。

焼き上がったタイルはバリ等を取り、最終チェックをして本当の完成になります。

←完成したタイル。こちらは外壁に使われるそうです。


←完成した灰皿

先代は食器などの工芸品を作られていたそうです。商談室にはその作品が堂々と並んでいました。現社長の水野さんはまた気さくな良い方でした。


半分以上機械、だけど最後は人の手。最新の機械もすごかったのですが、何でも最後は人の目と手が重要なようです。


色々見せて下さりありがとうございました。何より従業員さんの熱心に働く姿、格好よかったです。

これからも頑張って下さい!

ちなみにどちらの工場も「見学はお気軽にどうぞ!」とのこと。     ※要連絡



そしてタイルや陶器のおおもとはこちらです↓↓

陶器の原料となる山です。

タイルに使われるもの、食器に使われるものそれぞれ層によって違うそうです。

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