040 牛骨

2010年09月23日 カテゴリ 未分類 投稿者 かなぐや 太田彩子

こんにちは。
突然ですが私は牛が大好きです。

実家ではなぜかお茶文化がなく、水と牛乳だけが日々の水分でした。
そのおかげで、骨折したことは一度もありません。
また、牛肉は、焼き肉やホルモンなど、仕事終わりの打ち上げの際に皆をハッピーにしてくれますよね。

食べたり飲んだりするだけでなく、見た目も大好きです。
特に水牛。

実は、スタジオミラのミラの由来は、牛から来ています。
「雌牛」です…
ゆっくりどっしり歩くかんじ、時には闘牛のように突進するかんじがいいなあと思ったのでした。

そして、いつか牛をつくりたいと願っていたのですが、この夏幸いにもそんな機会をいただいて、牛づくりの欲求をこめることが出来ました。

牛骨のドアハンドルと、牛骨のオブジェです。



ドアハンドルは、鉄に真鍮メッキをかけ、アンティーク調に古びさせたものです。
牛の角が、ぐあっと成長した湾曲を、軽さを出すために無垢でなくパイプでつくることが大変でした。
小さければ無垢棒を赤めて叩いて、成形するところですが、H600とけっこう大きいので、無垢だとかなり重くなってしまいます。

規格材に切れ目を入れ、曲げ、切れ目を溶接で埋めていき、削ってなめらかにします。
手をいれた痕跡が結果的に風合いとなり、良かったなと思っています。
握り具合もやわらかい。

そしてもうひとつ、牛骨のオブジェです。
こちらも、板からの製作。
頭部は展開図からハンマーで叩いて成形し、つのも同じく叩いて丸めてつくっています。
アルミですので、片手で無理なく持ち上げることができ、とても軽いです。
クラック塗装でひび割れを入れて、鉛筆やパステルで自然なかんじにしました。





以上、ひたすら人力のものです。
手とハンマーと板で、自由にかたちをつくること、これが鍛金のおもしろさだと思います。

極端に言うと、炭で火をたいて金属を熱してやわらかくし、土に穴を掘って板を置いて、石で打ち出して立体にし、杭かなんかに板をあてて、たたいて器が出来てしまいます。
そんなプリミティブな牛づくりも、こちらは趣味になりますがいつかどこかでやってみたいです。


そして、近々のかなぐやです。
展示会で発表させていただいてから3ヶ月ほどが経ちますが、おかげさまでとあるサイトでお取り扱いいただけることとなりました。
まだ準備段階ですので、追ってご報告させていただきます。


今、商品の選別と練り直しに力を入れています。
試作したり、いろいろなかなぐを見てまわったりしました。
ありそうでなかったもの…スペシャルなもの…永く使っていただけるもの…そして取り付けやすさ。

私たちがとても魅かれているものの一つに、古い建物に何十年と使われてきた風合いがあります。
永く触られていくうちに、傷がつき、ツヤが出て、メッキがはがれ、錆び、その錆すらにツヤが出て。
そんな風合いをとても美しいと感じます。

ところが、そんな仕上げは、もちろん簡単に短時間でできるものではありません。
時間が経過した自然さを、いかに不自然でなく表現するか。
とても難しいことですが、出来る限り追求していこうと思っています。

そして、手作りの意味探し。
量産というスタイルをとらずに、手でつくっていくことなりの魅力を、品物で語りたい。
そして、つまみ一つが手の届きづらいものではもったいないので、生産性を考慮して、デザインをしていくこと。
また、簡単に取り付けることができて、丈夫であること。



一見なんの金属かわかりません。きれい。



こんなの欲しかった!
というものがつくっていけたらなと思っています。

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